日本とオレゴン州の間での運転免許試験の一部相互免除

【経緯】
（1）日本人がオレゴン州において運転免許証を取得するためには、オレゴン州において学科及び技能試験等の運転免許試験を受験する必要がありましたが、二国間における交流促進や在留邦人の皆様の利便性等の観点から、一部のアメリカの州と同様に学科及び技能試験を免除すべく、オレゴン州当局及び当事務所等の間で検討して参りました。
その結果、令和4年11月より、日本とオレゴン州の間の運転免許試験の一部の相互免除に係る協力覚書に基づき、次の場合には、各運転免許当局がそれぞれの法令に従い、運転免許試験のうち、学科及び技能の試験を免除することとなりました。（ただし、運転免許証交付申請に必要な書類の提出、視力検査、申請手数料の納付等は免除されません）
·  日本の有効な運転免許証又は有効期間経過後1年以内の運転免許証を保有している方が、オレゴン州の運転免許証を取得する場合
·  オレゴン州の有効な運転免許証を保有している方が、日本の運転免許証を取得する場合
 
（2）本覚書の発効以前より、オレゴン州法では、運転免許証の二重保持（例：オレゴン州の運転免許証と日本の運転免許証）を禁じており、オレゴン州では申請時に提出した日本の運転免許証が返却されない、或いは、パンチで穴開けなど免許の無効化の手続きが取られてきました。一方で、オレゴン州は日本人駐在員が多く、短期で帰国する者が多いことから、本覚書署名に当たり、当事務所よりオレゴン州当局に対し、日本の運転免許証を有効な状態で返却するよう強く求めたところ、オレゴン州政府が一旦運転免許証を回収した後、当事務所宛に回収した運転免許証を送付し、当事務所から申請者個人に運転免許証を返却する形を取ることで合意しました。
いずれにせよ、本覚書による学科及び技能試験の免除制度を活用する場合、オレゴン州当局（DMV）への日本の運転免許証の提出は必要となります。
 
【現状】
本覚書の運用開始後、オレゴン州運転免許証の申請から免許発行までの手続では大きなトラブルは生じていないようです。一方で、一部の申請者の日本の運転免許証が当事務所に送付されない（オレゴン州当局内での紛失等）という事案が発生しており、当事務所としてもオレゴン州当局に対して早急な改善を強く求めています。なお、日本の運転免許証の回収から当事務所への送付はオレゴン州政府当局内の手続であり、当事務所では同手続中における日本の運転免許証紛失等についての責任は負いかねますのでご留意ください。（本覚書を活用せず、学科及び技能試験等を一から受験し、オレゴン州の運転免許証を取得するという方法も選択できます。）
 
具体的な手続き等は以下をご参照ください。
 

オレゴン州の運転免許証を取得する場合

（1）オレゴン州の運転免許証を取得するために必要な書類・手続等は、オレゴン州DMV（Driver & Motor Vehicle Services）のオンラインサービスを参照の上、不明な点がある場合にはDMVに直接お問い合わせください。

（2）運転免許試験の一部免除は、オレゴン州の法令に従い、18歳以上の方がクラスC（非商用）の運転免許を申請する場合に適用となります。また自動二輪免許は、自動車免許と併せて取得している方のみ適用となります。

（3）申請に当たっては、DMVが求める申請書類と併せて日本の運転免許証の提出が必要となります。
なお、オレゴン州法により、オレゴン州の運転免許証交付は日本の運転免許証と引き替えに行われ、提出した日本の免許証は原則として申請者には直接返却されません。DMVに提出された日本の運転免許証は、後日、当事務所に送付されることになっています。ただし、オレゴン州当局において提出した日本の運転免許証を紛失するケースが散見されますのでご留意ください。オレゴン州当局から当事務所に日本の運転免許証が送付された場合は、当事務所においてその名義人にお引き渡ししますので、下記「領事事務所に送付された日本の運転免許証の受領方法」を参照の上、受領手続をしてください。

（4）学科試験及び技能のデモンストレーションは免除されますが、オレゴン州の法令・交通ルールを理解した上で安全運転を心がけてください。DMVが発行しているドライバーマニュアルも確認してください。

日本の運転免許証を取得する場合

（1）オレゴン州の有効な運転免許証を提出することで、知識確認及び技能確認の免除を受けることができます。その対象は、日本の法令に従い、オレゴン州の運転免許証（クラスC）に相当する種類の第一種運転免許に限ります。提出書類、手数料、受付時間などの詳細は、事前に、申請先の都道府県運転免許試験場又は運転免許センターにお問い合わせください。
参考までに、東京都における手続は以下のリンク先からお調べいただけます。

• 「外国で取得した運転免許証を日本の運転免許証に切替えるには」（警視庁）

（2）日本の法令に従い、運転免許試験の一部免除は、外国の運転免許証を取得した後、その国に通算して3か月以上滞在していた方が対象となります。このため、出入国記録のあるパスポート等、運転免許取得国での滞在期間を証明する資料が必要となります。

（3） 運転免許証の申請にあたっては、オレゴン州の運転免許証の提示と併せ、その運転免許証の日本語翻訳文が必要になります。なお、一般社団法人日本自動車連盟（JAF）においても、日本語翻訳文作成サービスを行っています（有料、会員以外でも可）。詳しくは以下のリンク先を参照してください。

• 「外国運転免許証の日本語翻訳文について」（JAF）

（4）知識及び技能の確認は免除されますが、日本の法令・交通ルールを理解した上で安全運転を心がけてください。日本の交通ルールについては以下のサイトを参照してください。

• 交通安全のための情報 （警察庁）
• 外国語版「交通の教則」 （JAF）

 

オレゴン州法では、オレゴン州の運転免許証の交付申請をする者は、オレゴン州の運転免許証の発行前に、オレゴン州以外の当局が発行した運転免許証を提出する（原則としてパンチで穴開けなど無効化の手続がとられる）ことになっています。 ただし、相互取り決めのある外国との間では、当該国の運転免許証は当該取り決めに従い処理することとなっており、日本政府とオレゴン州の間の協力覚書に基づき、オレゴン州当局に提出された日本の運転免許証は、その後、当事務所へ送付されることになっています。ただし、オレゴン州当局において提出した日本の運転免許証を紛失するケースが散見されますのでご留意ください。
 

受領方法

（1）名義人への連絡

DMVからオレゴン州在住日本人の日本の運転免許証が送付された場合、当事務所から、名義人の在留届*によって登録された連絡先へ電話又は電子メールにて通知します。通知を受けた方は、以下の要領で当事務所窓口時間内に窓口にて受領をお願いします。

 

* 在留届を未提出の在留日本人の方は必ず在留届の提出をお願いします。また、提出済みの在留届の連絡先（電話番号、電子メールアドレス等）に変更のある方は、速やかに変更の手続をお願いします。正しい連絡先が登録されていない場合は、通知することができません。
なお、外国籍の方、日本国籍で在留届を提出されていない方は、当事務所からの通知は行いませんので、必要に応じ、個別に当事務所までお問い合わせください。

（2）領事事務所窓口での受領

ア　名義人が受領する場合
本人確認のため、旅券等の顔写真付きの身分証明書をご持参ください。

イ　代理人が受領する場合
名義人からの委任状（書式は任意）、名義人の旅券写し及び代理で受領される方（代理人）自身の身分証明書をご持参ください。

留意事項

• 領事事務所へ送付された日本の運転免許証のご本人へのお引き渡しは、日本へ帰国した際等に使用するために行うものです。オレゴン州の運転免許証を保有する方は、無用の混乱を招かないよう、オレゴン州滞在中は日本の運転免許証は携行せず、自宅で保管する等留意してください。
• オレゴン州の運転免許証の発行に関連する手続（運転免許試験の実施やその一部免除の決定、身体・精神面の能力に応じた追加の検査・書類提出・制限付き免許の付与等を含む）は、オレゴン州の法令に基づき、オレゴン州当局がその権限で行うものです。また、各DMVの窓口で実際の事務を処理する係官には一定の裁量の権限があり、すべてのDMVにおける事務処理が必ずしも均一であるとは限りません。オレゴン州の運転免許証を申請する方は、現場の係官の指示に従ってください。また、不明な点があれば、直接DMVの係官にお尋ねください。
• オレゴン州当局へ提出した日本の運転免許証が当事務所へ送付される場合、届くまでにある程度の時間がかかることが予想されます。当事務所に到着した場合には上記「受領方法」（1）のとおり名義人へ速やかに通知します。当事務所への日本の運転免許証の送付を含むオレゴン州の運転免許証発行手続に関連するご質問は、当事務所ではお答えできませんので、直接DMVへお問い合わせください。 また、オレゴン州当局において提出した日本の運転免許証を紛失するケースが散見されており、当事務所に送達されていない日本の運転免許証について、当事務所でお調べすることはできませんので、あらかじめご了承ください。
• 日本に住所を有しない方が日本の運転免許証を紛失、破損等した場合は、一時帰国した際に、一時滞在先を住所地として再交付の申請を行うことができます。また、オレゴン州の有効な運転免許証を有する方は、日本で運転免許証を申請すれば、日本で運転することに支障がないか審査・確認を受けた上で、上記のとおり一定の条件を満たす場合には運転免許試験の一部（学科試験・技能試験）が免除され、日本の運転免許証を取得することができます。
  詳しくは下記のサイトを参照してください。

• 運転免許（外務省）
• 海外滞在中で日本の免許をお持ちの方（警察庁）